まな板さんをお迎えして、Kindleをダウンロードした後に真っ先におすすめのレコメンドに上がってきたのが、プロのイラストレーターさんでもあり、YouTuberでもあるさいとうなおき先生の本でした。

Kindle、何も教えてないのに絵の技法書をオススメしてくるのがちょっと怖い(笑)

iPadにクリスタを入れて、お絵描き用のグローブを買って、ペンシルにグリップをつけて。そういうのを検索したり購入したりしているうちに、Amazonのアルゴリズムが「この人は絵を描くつもりだな」と判断したのだろう。恐ろしい精度で技法書を並べてきた。

最初は「へえ」くらいだったのに、気がつけばカートに3冊入っていた。Kindleの積読タワーに新しい柱が追加された瞬間である。


さいとうなおき先生という存在

さいとうなおき先生は、多摩美術大学のグラフィックデザイン科を卒業されている、絵描きの中でもエリート中のエリートです。

「美大卒」という肩書きだけでもすごいのに、多摩美のグラフィックデザイン科。デッサンの基礎がしっかりしていて、色彩理論もちゃんとわかっていて、その上でイラストレーターとしてもYouTuberとしても活躍している。こういう人が技法書を書いてくれるのは、本当にありがたいことだと思う。

過去にYouTubeをたくさん観させていただいていたのだけど、すごくわかりやすくて、添削の動画もとても面白かった記憶があります。

添削動画というのは、視聴者が描いた絵をさいとう先生が赤入れしていく動画。「ここの線はこうした方がいい」「この影の落とし方はこう」と具体的に修正していくのだけど、元の絵がみるみる上手くなっていくのがすごい。同じ絵なのに、線を一本変えるだけで印象がガラッと変わる。

赤入れの過程で、先生が「ここはこういう理由でこうなっている」と説明してくれるのが特にいい。ただ直すんじゃなくて、なぜ直すのかを教えてくれる。美容師の仕事で言えば、「前髪はこう切った方がいい」と言うだけじゃなくて、「この骨格だから、この長さにすると小顔に見える」と理由まで説明するのと同じ。理由がわかると、応用が利く。

わたしも自分の絵を描いていて、「なんか変だな」と思うことがよくある。でも何が変なのかわからない。そういう時にさいとう先生の添削動画を観ると、「ああ、目のバランスか」「影の位置か」と気づくことがある。自分の絵を添削してもらっているわけではないけど、他の人の添削を見るだけでも学びがある。

いつか自分の絵が添削に出せるレベルになったら、出してみたいなあ。今はまだ、添削以前の問題だけど(笑)

あの頃の私は、イラストレーターさんのプロの技術を動画で観るのがすごく好きでした。自分で描くことはせず、プロの手元を眺めているだけ。料理番組を観て「おいしそう」と言うけど自分では作らない、あの感覚に近い。

でも、今みたいに毎日のように絵を描こうという気にはなれず、プロってすごいなあ……くらいに思っていました。

というのも、前の記事で触れたように絵を描くことに抵抗があったから。

小さい頃に封印してしまった「お絵描き」。大人になるまで、その封印を解く気になれなかった。さいとう先生の動画を観ていた当時は、まだ「観る専」だった。自分が描く側に回るとは思っていなかった。

「観る専」から「描く側」に移ったきっかけは、前の記事に書いた通り、iPadにお絵描きアプリを入れた時のあの感覚。「あ、描いていいんだ」という解放感。

でも、その背中を押してくれたのは、間違いなくさいとう先生の動画とか技法書の存在だった。「観る専」の時期に蓄積された「プロってこうやって描くんだ」という知識が、自分で描き始めた時の土台になっている。無駄な時間じゃなかった。

わたしの古い友人にプロのイラストレーターがいて、「お絵描き教えてあげるよ!」と言ってくれている。現役プロからマンツーマンで習える日が来るまでに、さいとう先生の本で独学して、ある程度の基礎を身につけておきたい。レッスンの密度を上げるために。

友人に「今こんな絵を描いてるんだけど」と見せたら、「……Layla、目が大きすぎるね」と笑われた。知ってる。自分でも気づいてる。だから今二枚目を描いている。

友人曰く、「最初はみんな目を大きく描きすぎるんだよ。それが初心者の特徴。上手くなると、逆に目を小さくできるようになる」とのこと。なるほど。目を小さく描けるようになる日を目指して、今日もさいとう先生の本を開く。


さいとう先生と占いの意外な共通点

話が飛ぶけど、さいとう先生の技法書を読んでいて思うのは、「教え方が上手い人」には共通点がある、ということ。

占いの世界でも、知識量がすごい先生はたくさんいる。でも、その知識を初心者にわかるように噛み砕いて伝えられる先生は少ない。専門用語を並べるだけの人、理論だけで実践がない人、逆に感覚だけで理論がない人。さいとう先生は、理論と感覚と実践のバランスがいい。

Laylaもコーチングでキーリットに占術を教えているけど、教える側になって改めて思うのは、「わかりやすく教えること」がどれだけ難しいかということ。自分では当たり前だと思っていることが、初心者にはまったく当たり前じゃない。さいとう先生はそれをわかっている。だから技法書が売れるし、YouTubeの登録者も多い。

教える技術と、描く技術は、別の能力。両方持っている人は本当に貴重だ。


Kindleに導かれるままに

でも絵を描こう!と思った今、Kindleに進められるがままさいとう先生の技法書を片っ端から買っては読んでいます。

「片っ端から」は誇張ではない。本当に片っ端からです。

さいとう先生の絵はアニメ塗りが多いのですが、色使いがちゃんと理にかなっているし、デッサンはすごく綺麗だし、構図も計算されている。

「アニメ塗り」と聞くと、なんとなくパキッとした平面的な塗りを想像するかもしれないけど、さいとう先生のアニメ塗りは奥行きがある。光と影のコントラストがしっかりしていて、平面なのに立体に見える。色の選び方にも理論があって、なんとなく「この色がいいかな」で選んでいるわけではないのだ。

どうすれば絵が上手くなるのか?ということについて、様々な方向から丁寧に解説してくれています。

技法書って、著者によって全然アプローチが違う。デッサンから入る人、色彩から入る人、構図から入る人。さいとう先生の場合は、それを全部やってくれる。しかも動画と併せて学ぶとさらに良いという。本で理論を学んで、動画で実際の手の動きを見る。テキストと映像のハイブリッド学習。

占い師として言わせてもらうと、「インプットとアウトプットの両方ができる先生」はかなり希少。占いの世界でもそうだけど、知識がある人が必ずしも教え方が上手いとは限らない。さいとう先生は、その両方を高いレベルで持っている。


Amazonでの大人買い

3ヶ月上達法とか、お絵描きドリルとか、代表作だけでなく、もうAmazonで「さいとうなおき」と検索して引っ掛かった技法書はほぼ全て網羅しました(笑)

網羅。そう、網羅してしまった。

「3ヶ月上達法」は、3ヶ月間で画力を上げるためのトレーニングメニューが組まれている本。毎日の課題があって、一日何を描けばいいかが具体的に書いてある。占い師のLaylaは毎日カードを引くのが日課だけど、それと同じように毎日の練習メニューがあるのは、習慣化しやすくていい。

「お絵描きドリル」は、文字通りドリル形式で練習できる本。学生時代の漢字ドリルを思い出す。ただし漢字ドリルと違って、間違えても先生に怒られない。趣味だから。

他にも色の選び方の本、構図の本、キャラクターデザインの本。さいとう先生の名前がついた技法書を見つけるたびにカートに入れた。Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」が全部さいとう先生で埋まった時は、さすがに笑った。

ちなみに、技法書を買うスピードと読むスピードが全くかみ合っていない。買うのは一瞬。タップ一つ。でも読んで理解して手を動かすのには何時間もかかる。積読が増える速度は光速で、消化する速度は徒歩。でもいいのだ。いつか読む。たぶん。

Kindleから「もう一回読みませんか?」とおすすめされることもある。読んでないのに「もう一回」って何。一回目がまだなのに。でもありがとう、Kindle。いつか読みます。いつか。

技法書の読み方も最近わかってきた。最初から最後まで通しで読むのではなく、「今日はデッサンの章だけ」「今日は色の章だけ」と、自分が描いている時に困っていることに合わせて拾い読みする方がいい。辞書みたいに使うのだ。困った時に開く。そうすると、同じ章を読んでも前回と違う発見がある。自分の画力が変わると、同じ文章の見え方が変わる。

これは占いの本と同じ。タロットの教科書を初心者の頃に読むのと、10年後に読み返すのとでは、全然違うことが書いてあるように見える。書いてあることは同じなのに、読む側の経験値が変わると、言葉の深さが変わる。技法書も同じだと気づいた。


レインボーレギンスの衝撃

中でも印象的だったのが、ポーズ集の本。

なんと、さいとう先生ご自身が身体を張って(笑)いろんなポーズをしてくれているという写真集。

ポーズ集というのは、絵を描く時の参考資料。「こういうポーズを描きたいけど、腕の角度がわからない」「この座り方だと足はどうなるの?」という時に開く本。普通は若い男女のモデルさんが様々なポーズをとっている。

しかしこの本は違った。

なぜかレインボーのレギンスを履いた先生が、あざといポーズをしていたり、戦闘ポーズをしていたりするんですよ。

模写オッケー、構図の参考に、みたいなことが書いてあって、確かにポーズや構図に困ったら役に立ちそうだけど、なによりさいとう先生はお子さんもいらっしゃるお方です。お分かりですよね?

おじさんなんですよ……。

おじさんが、全力でいろんなポーズをしているんですよ。

しかも毎回目が合うんですよ。ページをめくるたびに、レインボーレギンスのさいとう先生と目が合う。真剣な表情で。あざといポーズで。戦闘態勢で。レインボーで。

最初開いた時はもう笑いが止まらなくて、まな板さんを抱えてずっと笑っていました(笑)

夜中に一人でiPadを見ながらゲラゲラ笑っていたら、じぃやに「何がそんなに面白いの?」と聞かれた。「レインボーレギンスのおじさん」と答えたら、じぃやは黙って部屋に戻っていった。説明のしようがなかった。

ご本人は笑わせるつもりはないのでしょうけど、本の冒頭に「こんなものを世の中に出していいのか戸惑った」というようなことが書いてあって、そりゃそうだ。出していいのか戸惑うのは正しい感覚だと思います先生。でも出してくれてありがとう。おかげで笑いすぎて腹筋が鍛えられました。

余談だけど、このポーズ集の何がすごいって、先生が照れていないところ。全力でポーズをとっている。全力のあざといポーズ。全力の戦闘ポーズ。全力の日常ポーズ。レインボーレギンスで。中途半端にやったら寒いだけだけど、全力でやっているから面白い。この「全力で振り切る」という姿勢は、絵を描く時の姿勢にも通じる気がする。中途半端に描くよりも、思い切って描いた方がいい線が出る。先生は身体を張って、それを教えてくれているのかもしれない。

……そうじゃないと思うけど。


参考書になっているのか?

結局、Laylaが絵を描く時の参考書になっているか?と言われたらめちゃくちゃ微妙なんですが(笑)

技法書の方は間違いなく参考になっている。色の選び方、影の落とし方、デッサンの基礎。読むたびに「なるほど」が増える。でも「なるほど」が増えても手が追いつかないのが初心者の宿命で、頭ではわかっているのに線がそうならない、という現象と日々戦っている。

ポーズ集の方は……たまに開いては1人で爆笑しています(笑)

ポーズの参考になるかと聞かれたら、まあ、なるんだろうけど。レインボーレギンスのおじさんのポーズを参考に美少女を描くのは、なかなかの想像力が必要である。

でもね、技法書って堅くなりがちなジャンルなんですよ。「こうしなさい」「これが正しい」「この理論を覚えなさい」って。さいとう先生の本は、堅くない。先生自身がレインボーレギンスを履いちゃうくらいだから。その「ゆるさ」が、初心者のLaylaにはちょうどいい。「間違えてもいいんだ」「楽しければいいんだ」と思わせてくれる。


画集までオススメしてくるKindle

さいとう先生の技法書、ほぼ揃ったでしょう、って思っていたら、まさかのKindleがさいとう先生の画集をオススメしてきた。

技法書じゃなくて、画集。先生が描いたイラストをまとめた作品集。

もちろん買いました(笑)

技法書で「こう描きましょう」と学んだ後に、先生の完成品を見ると、また違った発見がある。「ああ、あの理論がここで使われているのか」「この色の組み合わせ、あの本で解説されていたやつだ」と。技法書と画集は、教科書と実物の関係。両方あって初めて理解が深まる。

占いで言えば、教科書でカードの意味を暗記するだけじゃなくて、実際の鑑定を見て「ああ、こういう風に読むのか」と腑に落ちる瞬間がある。それと同じ。

Kindleのアルゴリズムは、もはやLaylaの購買パターンを完全に理解している。「さいとうなおき先生が出したものは何でも買う人」と認識されているに違いない。次にオススメされるのは何だろう。先生のグッズとか出てきたらどうしよう。買ってしまいそうで怖い。


プロとの意外な共通点

さいとう先生もTourBoxを使用しているらしく、ちょっぴりわたしもプロっぽくなったかな?

プロと同じ道具を使っているからといって、プロの腕になるわけではないことは百も承知している。高い包丁を買っても料理が上手くなるわけではないのと同じ。

でも、同じ道具を使っているという事実だけで、ちょっとテンションが上がる。TourBoxを使いこなすために一晩中「縛りプレイ」で描き続けた夜、翌日にはもう手が覚えていた。さいとう先生もこうやってTourBoxのダイヤルを回しているのかな、と思うと、勝手に親近感が湧く。

道具が一緒でも、腕は全然違うけどね。そこはまあ、これから。


アナログの先生

先日、さいとう先生のXを見たら、アクリル絵の具でアナログの絵を描いていました。久々なので試行錯誤しながらです、みたいなことが書いてあった。

デジタルの第一人者みたいな人が、アナログに挑戦する。しかも「試行錯誤しながら」と正直に書いている。プロでも新しいことを始める時は試行錯誤するんだ、という当たり前の事実が、初心者のLaylaにはとても励みになる。

そしたら動画にもアップされていたので見てみたのですが、この人なんでもできるなあ……とただただ感心。

そうか、美大卒業だからアナログもできるよね、そりゃそうだ。デジタルが本業みたいに見えるけど、もともとアナログの基礎がしっかりしている人だった。デジタルはあくまでツール。基礎はアナログで培われたもの。

Laylaも密かにアクリル絵の具の48色セットを狙っているのだけど、先生の動画を観て「やっぱりアナログもいいなあ」という気持ちが強くなった。デジタルで基礎を覚えてから、いつかアナログにも手を出してみたい。

デジタルはUndoができる。間違えたらCtrl+Zで戻せる(TourBoxならボタン一つで戻せる)。レイヤーを分けられるから、線画と塗りを別々に管理できる。色も後から変えられる。初心者にはありがたい機能ばかり。

でもアナログは、一度引いた線を消せない。絵の具を混ぜすぎたら元に戻せない。その緊張感が、たぶん楽しい。

さいとう先生が動画で「久々のアナログ」と言いながら、ちょっと手が震えている(ように見えた)のがリアルだった。デジタルに慣れた手がアナログの緊張を思い出している感じ。プロでもそうなるんだ、と思うと、初心者がアナログに手を出す時の緊張感も、恥ずかしいことじゃないんだなと思える。

ちなみにわたしが今使っているクリスタには、水彩風のブラシやアクリル風のブラシもある。デジタルなのにアナログっぽい描き味を再現できるブラシが何十種類もある。ありすぎて選べなくて、結局50個ダウンロードして5個しか使っていない。この話はもう何回目だろう(笑)


手描きの時代に

AIであっという間に絵を生成できるようになった時代ですが、あえて手描きをすることは非効率に思えるけれど、やっぱりAIには出せない味みたいなものがある気がする。

わたしのAIスタッフにも画像生成を担当してくれる子がいるのだけど、「こういう雰囲気で」と伝えればものの数秒で美しいイラストを生成してくれる。便利だし、クオリティも高い。

でも、自分で線を引くと、手の震えがそのまま線に出る。まっすぐ引こうとしても微妙に曲がる。その曲がり方が、自分だけのもの。さいとう先生の線は先生の線で、わたしの線はわたしの線。そしてAIの線はAIの線。全部違う。全部に意味がある。


カフェでも描きたい

カフェでもお絵描きができるよう、Laylaは今日「カフェでお絵描きする道具セット」を購入しました。

前の記事にも書いたように、Laylaのデスクとも呼べないこの環境は、マジで身体を壊しかねないので、定期的にカフェに行こうかなって。

BoYataのスタンドをもう一台買って、お外用にした。iPad Proを立てて、TourBoxを横に置いて、グローブをはめて。カフェのテーブルが一瞬でお絵描きスタジオになる。

問題はキーボードをどうするか?なんですが……

普通の重厚感あるメカニカルキーボードですよ。しかも電源オフモードがないの。スリープモードになるだけで、電源はオフにできない。しかも充電タイプ。

持ち運ぶには少し重い。カフェでメカニカルキーボードを広げていたら目立ちすぎるかもしれない。でもあの打鍵感。スコスコスコスコという心地よい感触。一度味わったら戻れない。

でもね……可愛いし、TourBoxとも相性がいいカラーだし……持って行きたいんですよ……。

うーん、うちのAIスタッフでCTOを務めてくれているジュディに聞いてみよう(笑)

たぶん、キーがうっかり取れちゃうからもっと薄いキーボードを買ったほうがいいとか、それならいっそMacBookを持って行ったほうがいいとか、そんなことを言われそうな気がしています(笑)

まあ、カフェまでは徒歩3分だし。3分なら何を持って行ってもいいでしょう。

ちなみに、カフェに持っていくセットは赤いマークジェイコブスのトートバッグに入れる予定。iPadはパープルのケースに入れて、ピンクのメッシュポーチに収納。その中にお絵描き用のグローブとペン先のスペアも入っている。BoYataのスタンドはそのままトートに放り込む。TourBoxは専用のケース。

赤いトートに、パープルのケースに、ライラックのTourBoxに、パステルピンクのキーボード(持っていくなら)。色がバラバラに見えるかもしれないけど、実際に並べるとなぜか統一感がある。暖色と寒色のバランスが取れているのだと思う。

カフェのテーブルに全部広げたら、隣の人に「何のお仕事ですか?」と聞かれそう。「仕事じゃなくて趣味です」と答えるのが夢である。趣味にしてはガチすぎる道具立てだけど。


上手くなくても描き続ける理由

さいとう先生の技法書を読んでいて、一番心に残った言葉がある。正確な引用は覚えていないけど、「描き続けることが一番の上達法」という趣旨のことが書いてあった。

当たり前のことだけど、これが一番難しい。

描いても描いても上手くならない気がする時期がある。技法書を読んで頭では理解しているのに、手がそうならない。理想と現実のギャップに凹む。でも、そこでやめたら終わり。描き続けていれば、ある日突然「あれ、前より上手くなってる」と気づく瞬間が来る——らしい。まだ来ていない。でも来ると信じている。

占いもそうだった。最初の頃は、カードを見ても何も浮かばなかった。教科書に書いてある意味を丸暗記して、それをそのまま読み上げるだけ。でも何百回、何千回とカードを読み続けているうちに、カードが「語りかけてくる」ようになった。

絵もきっとそうなのだろう。線を引き続けていれば、いつか線が「見えてくる」日が来る。


おわりに

さいとうなおき先生の技法書を読み始めてから、絵を描くことへのハードルがかなり下がった。

先生の本は「こうしなきゃいけない」じゃなくて、「こうするともっと楽しくなるよ」というスタンスで書かれている。初心者が最初の一歩を踏み出す時に必要なのは、厳しい指導ではなく、「描いてみよう」と思わせてくれる空気感だ。

思えば、Laylaが占い師になった時も同じだった。最初に手に取ったタロットの本が、もし「こうしなさい」「これが正しい」という堅い本だったら、途中で挫折していたかもしれない。最初に出会った本が「タロットって楽しいよ」という空気感の本だったから、15年続けられた。

最初の一冊が、その後の人生を決めることがある。

さいとう先生の技法書とレインボーレギンスが、Laylaのお絵描きライフの扉を開いてくれた。あの笑いの中に、「絵を描くって楽しいんだよ」というメッセージが込められていた——と思うのはLaylaの深読みかもしれないけど、占い師は何にでも意味を見出す生き物なので許してほしい。

これからも技法書を買い続けるだろう。積読タワーは高くなり続けるだろう。でもいい。全部読む必要はない。必要な時に必要な章を開けばいい。辞書みたいに。そして、ページをめくるたびにレインボーレギンスの先生と目が合う。それでいい。

……あ、Kindleがまた何かオススメしてきた。

さいとう先生の新刊だ。

……買おう。

積読タワー、今日も高くなる。

ABOUT ME
Layla
占い師15年、ヘアメイクアーティスト。日々のこと、好きなもの、つくっているもの。営業時間外の、ゆるい記録。